駆逐艦「初春」建造記(4)お金をかけずにディテールアップ!


今日は久々に初春の作業内容をまとめます。先日、楽しい!と宣言した通り、見た目ほとんど進んでないものの、非常に楽しく作業しておりました。

1.窓あけ
前回の建造記で説明したとおり、0.5mmピンバイスで穴あけ。ちょっと実艦より大きめ。

作業途中なのでちょっと汚いですが、こんな感じ。

んで、艦橋や後部船室、砲塔の窓もあけました。こっちはベースのパーツ自体が小さいので0.4mmで。この辺も全体のシルエットというかバランスを意識して決めました。

2.スキッドビーム等の甲板上小物の穴あけ
実際は網目状だったりするものが、プラモの制約上板になったりしている部分がいくつかあるので、ピンバイスで穴を開けたりして実物に近づける作業。

左がBefore*1、右がAfterです。

38番および39番は煙突の先端部。実際は鋼材が網のようになっている部分で、真鍮線を使ったりプラ板で自作する人もいるポイントです。実際は中を煙が通るわけですから、埋まってるのは当然ながら不自然なわけです。今回は元のパーツに穴を開ける工作としました。

25、26、27、および番号隠れてますが36番はスキッドビームといって、魚雷を積み込む際に使うクレーンが付いているレールのような部分。実際は鋼材を組んでハシゴのようになってます。
元のパーツで埋まってる部分を穴あけ。この工作は前回の天津風でもやりましたが、縦になる部分(25、26番)は開けませんでした。今回は全部やってみました。
小径のピンバイスで開けると穴がずれた時に不恰好になり、大径のピンバイスで開けるとずれませんが、パーツに負荷がかかって歪んだり、最悪パーツ破損します。なので一つあけるごとに刃を取り替えるような慎重さで作業。36番一部ミスってますね。まぁあまり気にしない方向で。

40番のパーツは爆雷装填台です。実物はよく通販で売ってるスチールラックのようなものに爆雷が並べられている物体です。網の目のようになってます。
Beforeは良くわからん四角い箱ですが、ディテールアップ作品では金網で作った箱のようなエッチングパーツがつけられることが多い部品です。
縦方向は妥協して、横から見たときに棚みたいになってるのをイメージできるように、0.3mmピンバイスで凹んでるところを穴あけ。このパーツ、裏側も見えるので両方から穴を開けます。強度を考えて貫通させないつもりが、ほぼ全部貫通してしまいましたw
実物は穴が開いているわけではなく爆雷が詰まってますので、塗装時は敢えて穴を塗料で埋めるように塗ってみるつもりです。

3.クリアパーツの処理
この初春のキットでは、艦橋の窓、探照灯、そして信号灯がクリアパーツとして付属しています。天津風では探照灯を、ナノドレッドシリーズの汎用探照灯セットのものに取り替えました。
今回も取り替えてもいいのですが、折角なのでキットのパーツに少し手を加えて使うことにしました。

左がBefore、右がAfter。下のは参考に並べたナノドレッドの探照灯です。
そのままだとツルンとした面で、何となく寂しいので、ナノドレッドを参考にシャッター*2にあたる横線を、デザインナイフで彫ってみました。
塗装したらどうせほとんどわからないと思いますが、こういうコダワリも模型の醍醐味の一つ。ここでこうしてアピールしておきましょうw

あとは塗装前にクリア部分を残すためにマスキングゾルを塗っておきます。適当にたっぷり塗って、あとでデザインナイフで要らないところはカットします。

4.プロペラガード*3
元のキットではブロック状のものが付いてますが、初春は鉄枠だけになっているらしいので、削り取ってしまいました。鉄枠は、後で真鍮線での再現に挑戦する予定です。(まだやってない)
二枚目の真横からの写真ではプロペラガードがまだ残ってますが、一枚目の写真では削り取った後です。

色々細かい部品に手を加えつつ、最後に船体に甲板パーツと艦底パーツを接着し、スキマを埋めました。

船体パーツは構造上、非常に反りやすいのですが、このキットは全くそれが無い。
いや、あるのかもしれないけど、艦底を取り付ける際にガイドになる凹凸が付いていたり、補強材になるようなモールドが付いていたりで、接着時に勝手に補正されるようになっています。
WLおなじみのバラスト取り付けのガイドも、サイズぴったりに作られていて*4これも船体強度を増してくれます。よく考えられたキット構成だと思いました。
甲板もほぼスキマなし。流し込み接着剤で埋まってしまうようなレベルのスキマしかできませんでした。

・・・ここを除いて。

階段の外側にスキマが。まぁこれくらいは予想の範囲内、サクっとパテで埋めてしまいましょう。

ということで、この一週間くらいでやってた作業をまとめてみました。
細かいところまで手を入れてると記事が長くなるなぁ。でもまぁそれだけ楽しんでる証拠ということで、どうかお付き合い下さい。

今日のMVTは、穴あけに活躍しまくったコイツにしておきます。

タミヤ クラフトツール 精密ピンバイスD 74050

タミヤ クラフトツール 精密ピンバイスD 74050

先に刃を紹介してしまってますが、一本持っておいて損は無い、定番の一品、なハズ。値段以上の働きはきっとしてくれます。

*1:実は38番と25番のパーツは既に手が入ってしまってます。写真撮るの忘れてました

*2:実物の探照灯は、必要に応じてON/OFFできるようにシャッターが付いている。使用する前にあらかじめシャッターを閉めて点灯しておき、照射するときに開ける。

*3:スクリューが艦の横幅からはみ出している場合、他の艦と接近したときにスクリューが当たらないようにするための出っ張りが艦尾につけられる

*4:最初は「入らない!」と焦ったものの、少し力を入れると「パチッ!」とはまりました。